名にし負わば

ヤブガラシ
ヤブガラシ

お菓子のような、アクセサリーのような花が可愛いと思うが、薮を枯らす程に繁茂するとて「ヤブガラシ」という。一人にひとつ大切な名前なのに、時として命名とはかなり単純拙速なことでもあるな。「ええい、枯らしてやるう」と自棄にならねばいいが。

 やはりフェンスや空き地に身近に見られる「ヘクソカズラ」という植物はズバリ臭気があることからの名付けだ。ヘクソですよ、漢字で書くのを憚ります。白い花にポッと紅がさして可憐、赤色をお灸の痕のようだとして「ヤイトバナ」の別名もあるのだが、自暴になって「ええい…」