閑話九大/バナナの皮で滑って転ぶ

 

 ヨーグルトにバナナを投入、スプンで混ぜつぶしながら食べていたら「バナナの皮を踏むと人は滑るのだろうか?」という昔からの疑問が浮かんだ。

 終戦子の私が御幼少の頃はバナナは高級品で、ごくたまに台湾産のを食べると(最近のよりも旨かったと思うのは時間が味付けしたのかね)むいた皮を家の前の通りにいそいそとセットした。漫画や映画のように誰かが踏んで転ぶんじゃないかなってね。高~いバナナを食べたぞって誰かに伝えたいと言う思いもあっただろう、やらし。

 そうそう、市内に教会があり、見学時に外人牧師館のゴミ捨て場にバナナ、メロン、パイナップルなどの皮が山積みになっているのを発見。すご~いと驚き、国力の差というようなものを感じたのを思い出した。

 で。通りに置いた皮を踏んで転んだ人はいたであろうか?何度かトライし観察を続けたが、一人もいない。踏まないで避けてしまうのであります。

 そこで、自分で踏んでみる。足下でグニュとするけれど、「滑ろう!」と前方や後方に蹴り出して努力しても転ぶにには至らないのでした。

 で。調べてみた。「少し腐り気味がよく滑る」「風呂場で食べた時に皮が濡れていたからか転んだ」など、実際に転んだ奇特な人もいるのであった(人間て、いいなあ)。

 酔いどれ役が多く「アルコール先生」」と呼ばれていたチャプリンの大正時代の映画でバナナの皮で転ぶシーンがあり、これが滑って転ぶぞ伝説ネタのようだ。

 そんなバナナなんて言わないでみんなで実証してみませんか、今度の休みに一斉に!

 

*「九大」九州大学ではなく宇宙を構成する9要素、風雲雷海火日天地空です、タイトルはだけは気宇壮大なのであります