閑話九大/聴いて覚える

 

ただ聴き流すだけで英語が覚えられるというCMを聞いて、孫娘が5歳の頃久し振りに遊びに来て「ビサビサです」とか言ったことを思い出した。

 

 ん?しばし考えたけど「久々です」ということでした。「幼稚園でお月さんとササキさん作ったの」十五夜の頃だから色紙などで月を作ったらしいけど、佐々木さん?はあ~あ、ススキ(薄)さんだあ。保母さんが朗読してくれた宮沢賢治を「雨にも負ける、風にも負ける~」負けてばかりじゃ困るけど「負ケズ」というふうには聞き取れなかったのだな。親や周りから聞いて覚えて自分のものにしていってるってのが良く分かる。

 

 「だめね、本当にぐずなんだから」「そうよ、たまには美味しいものでも食べさせてよ」「わかりまった。ほんでは出かけましゅ。今日は早く帰りますから」「いつもそう言うけどね、わかったもんじゃありましぇん」などと話しているのは砂場でままごとの幼児達。彼等の家庭での一コマなんでしょうね、そのまま。「お帰りなさい。お疲れ様でした、お風呂先になさる」なんていうのは、まだホットな関係の家の子だろう。

 

 久し振りに街角で知り合いに出会って「あ~ら奥様おひさ」「いつも、き、れ、い」「おほほ、そ~でも」なんてやりとり。双方が同年齢の子供を連れていて次段階は子誉めに移る。「まー可愛いおぼっちゃん」「(あちらの女の子は逞しい御主人に似たのね)あら、ううう、丈夫そうなお嬢ちゃん」こういうのは不可抗力でありますが、そろそろ飽きて来た御嬢ちゃんが「ママそろそろ行こうよ」というように裾を引っ張る。対して御坊ちゃんが「ばばあ、腹へった」なんて言っちゃうと、勝負あり日頃日常が出るもんです、御注意御注意。いつも「おまえは駄目なんだから」と言い続け教育すると言葉通りの子に仕上がるもんです。「いいこいいこ」「やさしいのね」と完成させたい方向の言葉や態度を心掛けましょう。まずは感謝の「ありがとう」の励行からですか。読んでくれて「ありがとう」

 

*「九大」九州大学ではなく宇宙を構成する9要素、風雲雷海火日天地空です、タイトルはだけは気宇壮大なのであります